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Story7
きものでつながる
- いち瑠千葉校
- K.S様
社会人になり、忙しい日々を過ごしているうちに、きものを楽しむ機会が減っていました。そのような折、友人のお祖母様が亡くなったと知らせを受けました。友人は亡くなったお祖母様が大事にしていたきものを私に着てほしいと言いました。友人は背が高く、お直しをしても寸法が合わずに着られなかったのです。
友人は「せっかくよい状態で遺していってくれたから、きものを大切に着てくれる人に譲ったほうがおばあちゃんも喜ぶはず」と、家族と相談して決めてくれたそうです。後日届いたきものは、どれお手入れがしっかりされていて大事にされていたことがよく伝わりました。いただいたきものは、すべてに袖を通し、今ではすっかり私のお気に入りです。
その友人と会う時には、必ずいただいたきものを着ていきます。きものを着ることがなければ、出会うことのなかった縁です。
何十年も前にきものを作った人、大事にしていた人、家族の思い、様々な出会いを感じ、感謝しながら私の次の世代にもつなげられるよう、きものの輪を広げていきたいです。