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    日本の伝統文化「きもの」に魅せられて

    • 福岡天神校
    • M.K

    戦後の日本は欧米文化に追いつけ追い越せと高度成長期を進んで来たように思います。
    そのような時代に育った私は、振袖の代わりにグランドピアノを買ってもらい、
    ドレスに身を包み、ピアノを奏でた娘時代を過ごしました。

    そんな私がきものと出会ったのは、それから四半世紀も経った五十代半ばです。娘が成人式に振袖を着たいと
    言ったことが始まりです。最初は振袖を買うだけのつもりでしたが、「きもののレッスンに通ってみませんかと
    いうお店の人の誘いに、「ちょっときものを着てみようかしら」という気持ちで、教室に通い始めました。
    はじめは初級の10回だけ行けば大丈夫と軽く考えていましたが、回を重ねるごとに、きものや日本の伝統文化に
    魅せられ、気がつけば3年の月日が経っています。おはしょりの始末や衿元を美しく着るコツなどきものの着方
    や日本食や冠婚葬祭のマナーなど伝統文化について詳しく学んでいます。

    長い日本の歴史の中で、繊細かつ大胆に創りあげられてきた日本の伝統文化「きもの」。若い頃にそのよさを見
    抜けなかった私は、遅まきながら今、この文化を決して絶えさせてはならないと強く感じています。
    幸い、われわれの時代よりも、きものを愛好する若い方々が多い今、日本の伝統文化をつないでいくことができるのではないかと思っています。