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Story8
母と私のきもの
- いち瑠福岡天神校
- F.Y様
私の母は日本舞踊をしており、子どもの頃からきものはよく目にしていましたが、10代の学生の頃はきものにまったく興味がなく、ただなんとなく母がきものを着ているぐらいにしか考えておりませんでした。
高校を卒業して進学した先が美容学校でした。そこで着付師の資格を取るために、授業の一環で初めて自分できものを着ることになりました。あまり楽しいとは感じていませんでした。日々の授業でわからないことや必要な道具のことなどは母に聞きました。必要なもの以上に様々な道具を出してくれたりしました。きものは母との共通の話題となり、時には自宅で着付けの練習をしたりと、ただきものを着るだけでなく、そのような時間が楽しいと感じるようになっていきました。
今では私がきものの仕事に携わっているので、母と私でお互いのきものの貸し借りをしたり、きものを着ておでかけをした話をしたり、着姿の写真を送りあったりしています。また、綺麗に着るためのコツなど情報交換もしています。
ひとりでできる事もありますが、同じ目線で会話ができる共通した気持ちになれる人がいるからこそ、よりきものが楽しいものと思えるのだと実感しています。